北海道ブロック女子第一代表校 帯広第四中学校/高畠 恵樹
過去2回の全中出場(H3:沖縄県沖縄全中、H13:島根県松江全中)を果たしながらも予選ブロックが抜けられず、つまり一度も全国の舞台で勝ちゲ−ムを経験出来なかった私は毎日の生活の中でたったの一日も全国にチ−ムを導き、そして勝つ事を忘れた日はありませんでした。特に平成13年のチ−ムは帯広・全十勝の大会は勿論、北海道新人北大会、北海道新人南北決戦大会、そして夏の北海道大会を制し、帯広・全十勝・北海道のタイトルを完全制覇したチ−ムで、私にとって過去最高実績かつ最高のチ−ムでしたが、スタメン平均身長が157?と非常に小さなチ−ムだった為、松江全中で関東ブロック代表の千葉・昭和学院中と戦った時に残り3分まで勝っていて最後は高さの圧倒的な違い(昭和学院は170?台が3人)によりリバウンドでゲ−ムを失った実に苦い経験が忘れられず、どうやったら全国で勝てるのかばかりを考えていました。幸いな事に松江全中時にたった一人の1年生だった反町が175?まで伸び、その類い稀な瞬発力、そしてリ−ダシップを軸に道新人南北決戦大会において2年生が反町、あとは1年生の武藤、井口、片桐、鰹谷、阿部と5名のたった6名、しかも2年生一人のチ−ムでも北海道チャンピオンを獲る事が出来る事を証明し、翌月に道Jr,連盟強化事業の一つとして過去、全国優勝4回の実績を誇る杉浦裕司先生率いる愛知県名古屋市立猪子石中と対戦させて頂いた事も大きな財産となり、新年度(H15)を迎える事が出来ました。激戦区である帯広地区において音更中との決戦に終止符を打ち、音更中の分も北海道大会で頑張ろうという良い雰囲気にもなり、大会直前の強化合宿においては北海道大会でなく全国大会用のDFの準備やハ−フコ−トオフェンスの徹底的な整理と強化に時間をかけられた充実した合宿を経て恵庭全道入りしました。
北海道チャンピオンを獲る事に対しては奢りでも何でもなく、それまでチ−ムが経験してきや事や活動の充実感から自信がありました。まして、全国で勝つ事を目標にしているチ−ムにとって北海道大会は通過点です。しかし、全国とは決して簡単には行ける所ではなく、事実、準決勝は九死に一生を得られた薄氷を踏む思いのゲ−ムで反町のブザ−ビ−タ−同点ゴ−ルでOTとなり、全国切符を掴みました。全国を決めても決して喜ばない子供たちの様子をみて、全道優勝を確信しました。いよいよ夢の舞台「全国大会」、私にとって3回目の挑戦です。
北海道第一代表校として臨んだ札幌全中の組合せが発表になり、予選ブロックリ−グ初戦は九州ブロック代表長崎純心中と示されていました。前年度のジュニアオ−ルスタ−大会で強烈なドライブと執拗なマンDFを武器に見事に全国優勝を成し遂げた長崎県選抜の主軸(スタメンに4名)となった純心中です。全国優勝を経験しているチ−ムと私のように一度も勝った事のない者とでは勝負にならないのが当たり前かもしれません。よって二戦目の北信越ブロック代表の石川県大谷中との対戦に賭けた方が得策かもしれません。しかし、私はまったくそのような考え方にならず、頭の中は日本一を経験している純心中をやっつける事のみでした。つまり、過去2回の全中経験から培われ、追求し続けてきたバスケットボ−ルとは相手がどうとかではなく、原理・原則・基礎・基本を重要視した正しいバスケットボ−ルであり、その上にスカウティングがあるのであって、だからこそ相手がどのようなチ−ムであろうと帯四中のバスケットボ−ルを終始徹底する事でした。
第1q、互いにハ−フのM・Mでスタ−ト。純心はミ−トドライブエントリ−を軸にステップからの合わせや3Pをおりまぜながらの攻撃、うちはエ−スセンタ−反町のポストのエントリ−を軸にした戦いとなり、一進一退の攻防となり、13−12の1点リ−ドで終了。つづく2qも同様の展開で27−26で折り返しました。全国大会は「早めに手を打て」と言います。過去2回の経験もそれを教えます。しかし、M・Mで凌げている以上、また相手が横綱相撲で何かを仕掛けて来ない以上、第3qもM・Mで入りました。読みどおりのゲ−ム展開となり、11−9のト−タル38−35と3点リ−ドで最終qへ。全国で勝つ為に準備してきたマッチアップゾ−ンをどのタイミングで使うかをずうっと計り、ゲ−ム展開は小差ながらも常にうちがリ−ドを保ち続けているのだから、良い攻撃が出来た瞬間にゾ−ンに切り替えるよう考えました。とにかくよく我慢し続けたと思います。4q残り5分位でDFをチャンジし、一気にゲ−ムを決めに行きました。このタイミングがずばり適中し、あの日本一を獲った純心を無得点に押さえ、残り1分を切って勝利を確信し、スタンドの父母席にガッツポ−ズした事が忘れられません。最終48−40。勝因は多々ありますが、全国レベルで相手を40点に押さえられるチ−ムDF力。エ−スセンタ−反町を軸にPG武藤の全国でもまったく物怖じしない勝負根性、反町の裏センタ−として大活躍のPF片桐、PGをうまくサポ−トし、良いゲ−ムの雰囲気を作り、DFでチ−ムに貢献したSG井口、そしてユ−ティリティプレイヤ−SF鰹谷と5人の持味が調和し、チ−ムのバスケットボ−ルスタイルを徹底出来た事。全国トップチ−ム相手でも真っ向から純粋に戦えた心。全面的なバックアップをして下さる父母の会。(そしてもう一つは、ジュニアオ−ルスタ−で全国優勝を成し遂げ、全国最高レベルと言われる九州ブロックで、福岡折尾にビッグセンタ−が転校してくるまではずうっと九州チャンピオンだった純心ベンチの奢りもあり)優勝候補の一角である長崎純心を破っての大金星こそ子供たちが私にプレゼントしてくれた全国初勝利となりました。言うまでもなく私の生涯ベストゲ−ムであり、一生の宝物となった瞬間でもありました。つづく大谷中戦も44−32で勝利し、予選全勝で決勝ト−ナメントへ。東北チャンピオンの岩手県盛岡白百合学園中にまさかの敗退を喫し、天国から地獄への心境でしたが、ゲ−ム後に猪子石の杉浦先生が「力は帯四の方がずっと上だ、でもこういう事もある、俺も何回も経験している」とのお言葉をかけて下さり、私と反町真理子との3年間は終わりました。平成16年度はこの純心戦をともに戦い、上級生となった武藤、井口、片桐、鰹谷、阿部を軸にもっと上を目指し、戦い抜きます。
最後に日本トップクラスの施設であるきたえ−るを提供頂き、長期間、深夜までのご苦労で素晴らしい大会を運営し、支えて下さった道中体連、札幌市中体連、道協会様を始め、実行委員会諸氏様に心から感謝の気持ちを伝えさせて頂き、平成15年度全国中学校大会の報告とさせて頂きます。ありがとうございました。